SCA Philosophy
NPOスポーツコーチングアカデミアの理念
Mission | 世界の「平和」と 個の「幸せ」の両立 |
Vision | スポーツを通して,すべての人が自己の成長を追求できる社会 |
Value | 「精力善用」 |

これまでの経済成長が=(イコール)主観的な「幸福感」に繋がらないことは研究で明らかになっています.
また,テクノロジーの発展により,わたしたちの暮らしは楽になっていますが,主観的な「幸福感」は上がっていません.
国際的にみれば,日本は「平和な国だね」と言われるかもしれません.
そこで生きる私たちは「息苦しさ」を感じています.不公平感や精神的な暴力があるのかもしれません.
それでは「平和」であるとは言えません.しかし,私たちは「平和」を望んでいます.
そして,この「息苦しさ」から抜け出し,継続的な「幸福感」を得たいと思っています.
なぜ,私たちは「息苦しさ」を感じて生きているのでしょうか.
たぶん,エミール・シャルティエがいう「情念」,ラッセルがいう「自己没頭」が原因かもしれません.
テクノロジーの発展により,時間が生まれ,その時間を「思考」に使い過ぎているかもしれません.
「競争社会」の中で育った私たちの思考は,他者との比較を自然に行ってしまいます.
優越性を証明したがる欲求でマウンティングするか,その逆で劣等感や妬みを持ってしまいます.
世評に対して怯え,大衆の「空気」によって自分を非難し,罪の意識に苛まれています.
外に敵はいないのに,自分という敵によって苦しんでいることもたくさんあります.
また,大衆の「空気」によって,他に対する貢献を求められて「自己犠牲」の上で一部(恋人や家族,PTAなど様々な単位)の「平和」や他の「幸福感」を作り出そうとします.
他が喜ぶ姿や他の成功から一時的に幸福感を得るかもしれませんが,それはすぐに消え去ります.
では,どうするべきでしょうか.
私たちは傍観者にならず,行動を起こし,自分自身をコントロールできていると認識することが必要だと考えています.自分が主役になり,私心のない興味によって新しいチャネルを増やし,教養を高めていくこと.
そうすることで,ヒルティがいうように「人生には不幸があること」を肯定してから,乗り越えることができると考えています.
「自己犠牲による利他」も「他を犠牲にする利己」も苦しみが生まれます.
このような問題に対して,スポーツが大きく貢献できると考えています.
「スポーツ」は,自身の成長を追求していく中で,自尊心を育み,
「礼節・礼儀」を持って他と接していくことで調和を覚え,
同じルールの中で行動することによって世界の人々とのコミュニケーションが取れるようになります.
スポーツの文化・手段は,世界の「平和」と個の「幸福」の両立に非常に適していると考えています.
ただし,スポーツも「競争」だけに囚われてしまうと同じ問題を起こすため,
私たちは「自他共栄(相互に調和協調して,共に生き栄えること)」,「精力善用(自他共栄を善とし,精力を最有効に働かせること)」,「相助相譲(互いに助け,互いに譲る)」という価値観を共有し,スポーツを通して他者と比較することなく,自身の成長を追求できる社会を創出したいと考えています.